家族に内緒で債務の整理が可能な任意整理
借金というものは住宅ローンなどのような家族全員に関係しているもの以外に関しては非常にプライベートなものであることから、家族の誰にも知られていない借金があるという人も少なくはないはずです。特に個人的な使用目的の借金としては消費者金融のキャッシングや銀行のカードローンなどのサービスがあるので、誰にも知られずに借金をすることは比較的容易です。
しかし、ひとたび借金の返済に行き詰ってしまった場合、そのような種類の借金というものは誰にも相談をすることができず、返済を継続していくために借金を繰り返す自転車操業の状態になってしまったり、最悪の場合には財産の差し押さえをされてしまう一歩手前の状況に追い込まれてしまうこともあります。そのようなときには家族に内緒で借金をしたということや、その返済に行き詰ってしまったということを正直に家族に相談し、返済が困難になってしまったという状況から抜け出すための方策を導き出すのが一番です。しかし、家族に内緒で造った借金というものはどうしても後ろめたさのようなものを感じてしまい、正直にそのことを打ち明けることができないという人も少なくはないはずです。
そのような場合、借金の問題を解消していくための手段としては債務整理の制度を利用するという方法があります。債務整理にはいくつかの種類があり、経済的な困窮の度合いに応じてどのような方法を用いるかが決まってきます。ただし、債務整理をするためには裁判所を介さなくてはならず、その手続きを進めていく段階で家族に内緒の借金があったということは知られてしまいます。そのため、どうしても家族に内緒で借金を整理したいという場合、任意整理をすることになります。
任意整理では他の債務整理のように裁判所を介さずに手続きを進めていくかたちになります。裁判所を介する代わりとして弁護士や司法書士に間に入ってもらい、今後の借金の返済金額や利息分のカットなどを交渉してもらうことで、借金の返済がいくらか楽になるのがこの任意整理なのですが、この方法のメリットは電話や郵便物が自宅にこないという点にあります。一般的に家族に内緒にしていた借金のことがばれてしまうのは業者からの郵便物や電話であるのがほとんどなので、このような電話や郵便物が司法書士や弁護士が代理として受け取るようにできる任意整理は誰にも知られずに借金を整理できる唯一の債務整理の方法となっています。